ちょっと気になるパワーの話
第5弾

“ダ※※パックで計測したときに掛ける係数って理屈に合わない?”
前回にも感じた事ですが 客先を回っていて非常に気になる理屈に合わない間違った考え方に着目してみました。


ダ※※パックは計測した結果に 1.2から1.25を掛けると
ローラー式のシャシダイナモで計測した値と同じになる・・・

まったくおかしな話です 誰がそんな事を言っているのでしょうか
根拠を示してほしいですね
車やダ※※パックの構造を理解していれば 考えられない話です。

そんな理屈に合わない間違ったデータを記事にする カー雑誌にも
重大な責任がありもっと正しい知識で記事を掲載してほしいと思います。


まず、ダ※※パックで計測したとき 
他のシャシダイナモよりもパワーが低く算出されるのは

エンジンから動力を伝える駆動系(ミッション、デフ、等)の
駆動時のロスが含まれているからです。
(ローラー式のほとんどは ロスも計測し上乗せできます。)

最近のミッションの機械効率は 0.94~0.92といわれています。
デフに付いては その構造により変わりますが同じ程度か
さらに大きなロスとなります。

通常、駆動系のロスは ミッション、デフで せいぜい15%程度です。
もし 駆動系のロス以上にパワーを低く算出するとしたら 異常です。
ですから 例えば トータルのロスを 15%としたとき
100psのエンジンですと 85psと算出されるはずです。

ちょっと考えてみてください ダ※※パックの計算方法が正しいとして。

例えば
ノーマルに近い状態で 300psの車を 600psまでパワーアップしたとします。
駆動系に手を加えなかったとしたら

駆動ロスpsは元のままですね

でも、ダ※※パックの馬力算出で掛ける係数は 計測した馬力に掛けるため

最初の 300psのときは 
300×1.2=360ps
ロス分は 60psです。

チューニングを施した状態だと
600×1.2=720ps
この場合のロス分は なんと120psじゃないですか

調整前の ロス分60psと比べると

60psものパワーがどこからか沸いてきた事になります。


ショップさんにとって 
後で係数をかけるシャシダイナモはとても便利で魅力的です。
掛ける係数次第で 数十馬力のパワーが作り出せるのです。

そんなシャシダイナモでいいのでしょうか?
そんなシャシダイナモが 正確なダイナモだと言えるでしょうか?
そんなダイナモで調整するショップに大事な愛車を任せられるでしょうか?

よく理解の出来ない 未熟なショップにそんな機械を
売りつけた販売会社にも問題があります。


この内容につきまして反論のある方は 是非、メールして下さい。


弊社では 信頼性の高い シャシダイナモメーターを紹介出来ます。

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